「安楽しはペットを殺すことと同じではないか?と考える人もいます。」
日本の飼い主の中には、安楽しという選択をする人は少ないのですが、
激しい痛みや、どうしても乗り越えられないような病的状況になった時、
ひたすらに延命することは、動物にとっては虐待になります。
厳密に文字通りの意味では、安楽しは命を奪うことであり、
安楽しを、殺すことと同様に考える人もいます。
しかし、多くの人が理解しているのですが、
安楽しは人道的にペットの命を終わらせる方法の一つです。
対象とされるペットは、肝臓、腎臓などの病気の末期症状により慢性的な痛みをはじめ
深刻な状態に陥り、生活の質が著しく低下しているものです。
他にも、動物や車により致命的な怪我をしたペットも対象となることがります。
ほとんどの獣医師は、可能な限り安らかで苦痛のない人道的な安楽しの方法を知っていますので、
ペットに尊厳のある最期を迎えさせることができます。
そして、その処置をしなければ、ペットは苦しみ続けることになるのです。
安楽しをさせるかどうかという決断には至らないまでも、
延命治療を受けさせるかどうかとう決断を迫られることもあるかもしれません。
とはいえ、その決断を下すのは他でもない飼い主となります。
苦しんでいる子を見て感情的になり、安楽しという決断をした場合、
見送った後に、急に自責の念にかられる人もいるようです。
「強引に殺してしまったのではないか」
「あの子は本当は最後まで生きたかったのではないか」
など、思い悩むのでしょう。
しかし、自分で決断した結果には、責任をもたなければなりません。
動物たちは、そこに愛情があったのであれば、
どのような結果であっても受け入れてくれるはずですから。