人と同様、現在ペットの高齢化も進んでいます。
現在飼われている犬や猫の3割が、
10歳以上なのだそうです。
ペットフードや医療の質がよくなり、
寿命は延びたものの、今のペットは人間並みの問題もかかえています。
若くして亡くなっていた頃にはかからなかった、
生活習慣病や認知症、がんなどに悩まされるようになったのです。
ペットが亡くなると、自治体に引き取ってもらうのが一般的ですが、
多くの場合は、燃えるゴミという扱いになり、よくても他の犬、猫と一緒に火葬されるだけです。
それでは家族の一員としてかわいがってきた飼い主の気持ちが治まらないため、
個別に火葬してくれたり、お骨でメモリアルグッズなどを作ってくれる
ペット火葬業者が急増しているのです。
そして、もうひとつの大きな問題がペットロスです。
人によっては、ペットが亡くなることは、家族と同じか、あるいはそれ以上辛く感じられることがあります。
1人暮らしのお年寄りが高齢ペットを「老老介護」することも増えています。
また、日本ではあまり行なわれませんが、ヨーロッパやアメリカでは、
病気が完治する見込みのないペットを安楽しさせることもあります。
それは飼い主にとってはとても重い決断で、心に傷を負う場合もあるでしょう。
しかし、アメリカの動物病院などでは、
そうした飼い主のためにカウンセラーが相談にのる体制をとっているところも多いのです。
日本には、こうした環境がまだまだ整っていないために、
ペットロスで苦しむ人が増えているという現状があるのです。