焼却炉と火葬炉は全く違う設備です。
対象をただ燃やして灰にすればいい焼却炉以上に、
火葬炉にはクリアすべき基準があるのです。
昔はよく見られた学校の片隅の焼却炉。
煙も匂いもすごかったですが、あのような燃焼をさせる程度の性能では、
到底、火葬炉とはなりません。
煙や臭い、ダイオキシンの発生など、数々の問題をクリアしたものが、火葬炉といえるのです。
火葬炉には燃焼温度や燃焼に用いる燃料、
煙やダイオキシンの発生をほぼゼロにする装置がついています。
これは固定式の火葬炉でも、移動火葬車に搭載された火葬炉でも同じです。
一定以上の燃焼温度で、有害物質の発生を抑制し、
同時に不完全燃焼をさせないことで臭いや煙の発生をも
防止する性能をもったものが火葬炉と呼べるのです。
火葬後は骨だけが残り、体はほとんど灰としても残らないのは、
高度な燃焼と償却能力を持つ火葬炉だからこそできるのです。