ペットとの別れは何も亡くなった時だけではありません。
それができたということは、逆に考えれば、
最後まで見届けることができたのですから、
幸福だったともいえます。
長年共に暮らしてきた動物たちと、
様々な理由で暮らせなくなり、別れを選択せざるを得なくなることはあります。
①住宅事情
最近ではペット可のマンションが増えつつあるとはいっても、
まだまだ大半の集合住宅では、ペットの飼育が禁止されているのが現状です。
引越しをしなければならなくなった段階で、
色々な手を尽くして、犬や猫を新しい家に連れて行けるよう努力しなければなりません。
②近隣とのトラブル
住宅上は問題なくても、
鳴声や臭いなどが近隣の住民との間でトラブルになるケースがあります。
運動を十分にさせたり、去勢をするなど、問題の改善への努力が必要となります。
③飼い主の身体上の問題
最近多いのが、飼い主のアレルギーや喘息の問題です。
医師から同居している動物と別れるようにと、言われるケースが目立ってきています。
また、飼い主が不慮の事故に遭い、動物の世話を十分にできなくなった場合、
飼い主としての義務が遂行できないので、
新しい飼い主に託さなければならなくなることもあるでしょう。
他にも、災害による別れや、突然の飛び出しによる行方不明など、
ペットとの別れは予め心の片隅で考えておくようにだけしておきましょう。
血縁者よりも、ペットの最期をより痛切に感じるのは異常なこと?
そんなことはありません。
人間はそれぞれの喪失に対して様々な仕方で反応するのです。
やさしさと愛と情緒的安定を与えてくれたペットが亡くなれば、
情緒的あるいは身体的接触のほとんどなかった血縁者が亡くなった場合よりも、
強烈な悲嘆反応が引き起こされることも多いのです。
愛犬がなくなったあと、どれぐらい長く悲しみが続く?
ペットとの別れを乗り越えるために要する時間は、人によってかなり異なります。
喪失に速やかに対処できる人もいれば、1年以上の時間をかけなければ悲嘆が消えない人もいます。
この問題は愛着の程度、喪失への対処方法、故人の性質などの要因とも大いに関係しています。
ただ、一般的にはほとんどの人が喪失から10ヶ月以内には立ち直り、気持ちが前向きになっています。